椎間板ヘルニア治療の方向
欧米では、近年の医療費の膨れ上がりが、国家財政を圧迫しているということから、いろいろな見直しがされている。
この医療の見直しの元になる考えは、EBMとよばれています。
Evidence-Based-Medicineの略で、「科学的根拠にもとづく医療」という意味です。
このEBMによれば、
MRIなどによる画像による診断は、臨床所見と一致しないものがあり、あてにならない(たとえば、ヘルニアが右に出ているのに、痛みが左側に起こる)
従来の治療法による効果は科学的根拠に乏しい
動作や姿勢の改善やコルセットなどは効果がない
過去の構造的疾患(ヘルニア、すべり、分離など)としての腰痛の診断や治療はすべて失敗に終わった
痛みは心理社会的要因が深く関与していて、構造的疾患ではない
安静にじっとしていることは良くない
痛みについての患者の否定的な考え方(この多くは医師によってもたらされますが)を是正する情報が治癒を促進する
といったことになります。
つまり、椎間板ヘルニアの痛みの原因は
ヘルニアの突出ではなく、
原因は姿勢の悪さでもなく、急激な運動でもなく、
日本の現在の治療法としての、安静、牽引、理学療法、ブロック注射、手術、腰痛体操はすべて科学的根拠のないものだということのようです。
医療先進国の方向性はこういうことらしいですが、
日本の場合はなかなかそこまでは進んでいないのが現状です(多分に政治的影響が強いのでしょう)
でも、日本の医療でも、医療保険のパンク寸前の今、近い将来、現状の「治らない治療」から脱却する日がやってくるかもしれません。
2009年04月01日
